商品名や広告表現の
精査を通じて、
ブランドを守り、育てる。
誠実であることを大切に、
事業を前進させていく。

キリンホールディングス株式会社
法務部

高橋 蘭

Ran Takahashi
2014年入社 法学部卒

Profile

キリンビール北海道千歳工場にて研修後、法務部・国内法務チームに配属。米ブルックリン・ブルワリーとの資本業務提携プロジェクトにおいては、合弁会社の設立を担当した。ガバナンスチームへの担当変更を経て、入社6年目から商標チームへ。商標調査・出願や表示の審査を担当し、「一番搾り」や「SPRING VALLEY」、国産ウイスキー「富士」「陸」などを手がける。

※所属・仕事内容は取材当時

ブランドを保護できているか。
広告が行き過ぎた表現になっていないか。
問題点を見つけ出し、解決策を考える。

 キリンの商品が世の中に広がっていくために欠かせないもの。それが「商標」や「表示」です。「商標」はロゴマークやネーミング、「表示」はパッケージデザインやTVCMなどの広告表現をイメージするとわかりやすいかもしれません。いずれもブランドに直結し、商品をお客様に印象づけ、選ばれる理由をつくっていく、影響力のとても大きな要素。そしてお客様に愛されるブランドは長い時間、苦労をして作り上げていくもの。だからこそ、安心して育てていけるよう、新しい商品名などを考える際には、他社の商標権を侵害してしまう状況を避けることはもちろん、キリンの資産として適切に権利化する必要があります。また、表示がどれほど魅力的であっても、ミスリードを招くようなものであれば、法令違反になることに加えて、ブランドが築いてきたお客様との信頼関係にもひびが入ってしまいます。
 そうならないために、商標調査や出願を行い、第三者の侵害行為を発見した場合には毅然と対応すること、また広告表現の案に対して必要に応じてアドバイスをしたり、代替案を出したりすることが私の役目です。商品の開発担当者の「魅力的な訴求でひとりでも多くのお客様に手に取っていただきたい」という想いを理解するとともに、新商品のネーミング案に商標上の問題がないか、中身とかけ離れていないか、お客様に誤解を与える表示になっていないかなどを、お客様の感覚を保ちながら冷静かつ客観的に判断します。時には社内で意見がぶつかることもありますが、丁寧なコミュニケーションを心掛け、着地点を見つけるようにしています。商標や表示でつまずけば、商品に注がれた技術や想いまで水の泡になってしまう。法的な観点から事業展開を支えること、またお客様に対して誠実であることで、事業を推進させていく。そんな自負を持って、仕事に取り組んでいます。

発売目前に発覚した、
商標権の問題。
さまざまなオプションを用意しながら、
解決のために動く。

 とある新商品の担当を引き継いだ時のことです。発売に向けたスケジュールは順調に進んでおり、完成したラベルデザインのチェック依頼がありました。問題ないか確認すると、新商品の名称と類似する商標を第三者が登録していたことが発覚。開発部門との間で認識の齟齬があったようなのです。最悪の場合、商品名のネーミングからやり直さなければならない事態。
 そのことを開発担当者に伝えると、「『ああ、そうですか』で変えられるものじゃないよ」と厳しい反応。当然です。苦心して生み出した商品なのに、理想的な形でお客様に届けられないかもしれないのですから。なんとかして商標権を得られないかと手を尽くしながら、うまくいかなかった場合も想定して、何通りものスケジュールを引きました。また、予備のネーミングについても検討や調査を始めましたが、やはり代案は代案。しっくりくるものではありません。祈るような気持ちでいたところに、この件が発覚してすぐに講じた方策が成功したことによって商標権の問題がクリアされ、予定していたネーミングのままで進められることになったという知らせが。心の底からホッとし、開発担当者とも喜び合いました。願った通りに商品を送り出せたことはもちろん、キリンというブランドを守れたうれしさも大きかったですね。
 もともと私は、「商品を通じて社会課題を解決する」というキリンの考え方に共感して入社を決めました。そこまでの思いを背負った商品だからこそ、すべての要素において、お客様に対して誠実でありたい。いずれはその姿勢を、会社全体のブランディングにおいても体現してみたいと考えています。新卒から法務にいて、契約審査、ガバナンス、商標や表示、と様々な業務を経験したことで、会社全体を俯瞰する視点が養われてきたと感じています。その視点に、商標や表示に対する知識を重ね合わせながら、キリン全体のブランド価値をさらに高めるような訴求を、あらゆるお客様に対して行っていきたいと考えています。

学生生活
振り返って

ゼミをまとめてコンペティションに参加。
目標達成に向かって、着実に進む力を育てる。

 大学3年生のゼミ活動において、国際取引をテーマにした「大学対抗交渉コンペティション」に出場しました。私はゼミのまとめ役として、事前準備の進行状況を管理したほか、大会事務局とやりとりしたり、他大学との練習試合をセッティングしたり、渉外的な役割も担当。物事の全体像を把握し、目標達成に向かってベストの方法を考え、着実に実行させる力が身についたのではないかと思います。ゼミ生のがんばりやOB・OGのサポートもあり、この年の大会では優勝という結果を残すことができたのもうれしかったですね。

Interactive Movie

営業(キリンビバレッジ)

中内 脩太

Interview

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営業(キリンビバレッジ)

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伊藤 美里奈

需給(キリンビバレッジ)

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企画(キリンビバレッジ)

横田 伍

法務(キリンホールディングス)

高橋 蘭

財務(キリンホールディングス)

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江崎 光希