さまざまなデータを
調査・分析し、
マーケティングにおける
成功確率を高める。

キリンホールディングス株式会社
CSV本部ブランド戦略部 リサーチ室

樋田 千尋

Chihiro Toida
2010年入社 商学部卒

Profile

広告・広報の仕事を希望し、広告代理店やメーカーなどさまざまな会社を訪問。就職活動をしていて社員の誠実な人柄に惹かれ、一緒に働きたいと思えたのがキリンビールだった。また、自社の商品を、愛着を持って売れるということも入社の動機となった。研修期間の後に事業経理部に配属。2015年4月より、現職。

※所属・仕事内容は取材当時

ブランドを育むためには、
何が求められるのか。
自分の感覚を交えずに客観的な視点に徹し、分析を行う。

 リサーチ室のなかで私が所属しているのは、マーケティング支援チーム。不確実性の高いブランド・マーケティングにおける成功確率を高めるために、さまざまなデータを調査・分析しています。例えば新商品が発売されたとき、どんなお客様が反応して購入したのか、購入理由は何か、商品に対してどのようなイメージを持ったのかなど、定性・定量的にお客様の情報を把握・可視化します。そして、その調査結果をもとに、どうアプローチしていけばいいのか、ブランドをより良い方向へ導くための方法を考え、マーケティング部へ提言していきます。論理的、科学的な分析が求められ、自分の感覚を交えずに客観的な視点に徹することは難しくもあり、プロとしての誇りを持って取り組んでいます。私はそのなかでRTD(缶チューハイや缶カクテルなど)・ノンアルコールビールを担当。自分が調査に携わったブランドが販売され、お客様から良い評価をされたときには、大きなやりがいが感じられます。

調査の立ち上げからまとめまで
一貫して実施。
リサーチの難しさと深さを学んだ。

 リサーチ室へ異動して約1年。最初は話している単語の意味さえも分からず辛い期間もありましたが、チームメンバーの手厚いサポートのおかげで前に進むことができました。そんななか、企画・立案からまとめまで行った調査があります。それは、若年層のお酒に対する価値観などを理解するためのグループインタビュー。通常、モデレーター(司会者)は専門の方に依頼するのですが、それも私自身が担当しました。目的に基づいた課題・仮説から調査内容を設計し、参加者の人選を行い、司会によって会話を引き出し、そこからお客様の潜在的なニーズを探る。最初から最後まで、私自身が行ったことで、リサーチというものの難しさとともに深さを学ぶことができた、貴重な体験でした。また、今回の調査対象は“お酒”そのもの。若者のお酒離れが言われていますが、実際に生の声を聞いて、工夫次第ではまだまだ市場を活性化できるという実感が得られ、今後のモチベーションにもつながっています。今はRTD・ノンアルコールビールのブランドがお客様との接点になっていますが、将来はキリンという会社自体をより多くのお客様に知っていただき、好きになってもらうための広報活動をしていきたいと考えています。

学生生活
振り返って

意志を持ってやりたいことを突き詰めた学生時代。
その経験が、今の自分の自信になっている。

 学生時代、私はサッカーサークルのマネージャーと「現代広告研究」ゼミの2つの活動を軸に据えて、その他のバランスを上手く取りながら日々を充実させていました。ゼミ活動では、広告代理店が主催する論文コンクールにおいて最優秀賞を獲得することもできました。学生時代は自分の裁量で時間や労力をかける比重を選択できるので、意志を持って本当にやりたいことを突き詰めるチャンスの期間であったと思います。今の仕事において、直接役立っているかはわかりませんが、何かに一生懸命に取り組んだ過程は、今でも自分の自信となっています。