CROSS TALK

1年目をふりかえる新人座談会

先輩社員は入社1年目にどのようなことに挑み、乗り越えてきたのか。
KIRINの仲間とどのような関係を築いてきたのか。
入社2年目を迎えた先輩社員4名に、1年間KIRINで過ごした日々のことを本気で語り合ってもらいました。

安井 達哉

メルシャン㈱
首都圏支社
首都圏営業部 第一支店

大学で部活に打ち込んでいた頃、お酒を通じて仲間と気持ちをシェアすること、コミュニティが広がっていくことに魅力を感じる。その魅力を自分自身の手で広げていくために、KIRINへ。

伊藤 奈々

キリンビバレッジ㈱
湘南工場 SCM担当

笑顔の中心にある嗜好品で、人々の生活を豊かにしたいという軸で就活。大ファンだった「午後の紅茶」をはじめ、広く愛されるブランドを持つKIRINで、自分自身も新しい価値やブランドの育成に携わりたいと志望。

新森 彰信

キリンビール㈱
生産本部 横浜工場
醸造エネルギー担当

事務職を中心に就活を進めていたが、人のつながりを生み出す飲みものを自分の手でつくりたいと考え、技術職としてKIRINを志望。社会や地域に根ざしたKIRINのCSV活動にも強く共感している。

伊藤 日菜

キリンホールディングス㈱
情報戦略部

もともとKIRIN商品のファンだったことに加え、就活で知った価値観や社風に強く惹かれる。人々を笑顔にするICTの力を通じて新たな価値創造がしたいと考え、デジタルICTコースにてエントリー。

みなさんの仕事内容を教えてください。まず、メルシャンで営業をしている安井さん。

安井

スーパーマーケットを対象としたワインの営業活動をしています。東京と埼玉エリアを中心に3つのチェーンを担当し、新商品を案内したり、売場づくりを提案したり。店舗数を合計すると120弱にもなるのでなかなか回りきれませんが、キリンビールの営業とも連携しながらできるだけカバーするようにしています。営業にとって大切なのは、やっぱり「現場」ですから。

営業といえば「現場」なんですね。

安井

と、先輩にずっと言われてきました(笑)。一人でお客様を担当して初めて、その意味が実感できましたね。店頭でどんなワインが手に取られているのか。お店としてはどんなワインを入れていきたいのか。肌で知っていなければ、お客様がピンとくる提案はできません。ワインはマスメディアを使った広告をあまり打たないので、プロモーションの場としても店頭の重要性が特に高いんです。

キリンビバレッジの伊藤さんは「SCM(※)担当」。ちょっと聞きなれない仕事です。

伊藤奈々

キリンビバレッジの湘南工場ではPET飲料とPETを成形するためのプリフォームを自製しています。私が手がけているのは、PET飲料とプリフォームの製造計画。「この数をつくってほしい」という本社からの依頼を工場の状況と付き合わせて、計画に落とし込んでいきます。その際、できる限り効率的に仕上げて現場の負担を減らしつつ、工場ごとに決められている製造数の目標を達成することがミッションのひとつです。

※サプライチェーン・マネジメント:原料供給から販売までの全プロセスを管理・最適化すること

計画の効率化とは、どんな風に行われるのですか。

伊藤奈々

たとえばですが、ミルクティーとストレートティーのPETボトルを同じ設備で交互につくろうとすると、切り替えのために数時間のブランクが空いてしまいます。それを解消するために、できるだけ切り替えの少ない計画を組むことも効率化ですね。需要の正確な予測と段取りが必要なので、なかなか大変ですけど。

キリンビールの新森さんは、横浜工場でお酒づくりに携わっています。

新森

醸造エネルギー担当として、工程管理や香味改善を行なっています。やりがいを感じているのは、自分の手がけた商品が、お客様の日常に当たり前のように溶け込んでいくところ。一方で、それがものすごいプレッシャーになることも身に染みました(笑)。

具体的にはどんなプレッシャーですか?

新森

たとえば商品がリニューアルされると、量産のためのレシピを僕がつくり、それをもとに現場が動き出します。実際に製造が始まるまではしばらくかかるのですが、目指すおいしさが本当に実現できているのか、めちゃくちゃ緊張する時間です。テレビでKIRINのCMが流れるとドキッとするくらい(笑)。裏を返せば、それほど広く行きわたる、責任と影響の大きな商品をつくっているということ。うまくいけば、そのうれしさも格別です。

伊藤日菜さんは情報戦略部。キリンホールディングスが注力するデジタル領域ですね。

伊藤日菜

DXP(※)チームに所属しています。ミッションは「KIRINのB to C領域において、安心・安全なデジタルサービスをスピード感をもって提供し、事業に貢献すること」。これまでに、WEBサイトの改善、データ分析ツールの開発、メールマガジンの立ち上げなどを経験してきました。

※Digital Experience Platform:デジタルを通じて優れた顧客体験をもたらすためのプラットフォーム

幅広い関わりの中で進んでいく仕事だそうですね。

伊藤日菜

キリングループの会社、部署、それにお客様。本当にいろいろなところから声がかかります。「こういうメールマガジンを立ち上げたいんだよね」とか「WEBサイトのここをもっとよくしたいんだよね」とか。デジタルで解決したいことが、グループの中に溢れている状態なんですね。一方で、お客様からもさまざまなリクエストが届きます。だけど、コストの制約もあるし、全部を叶える夢みたいな答えはなかなかない。そのときに私たちは、どうすれば理想に近いことができるかを考え、提案し、実行していく。課題解決に貢献できると、自分のことみたいにうれしいです。

安井

こうして話してみると、同期なのにやっている仕事が全然ちがうよね。情報量が多いなぁ(笑)。

仕事はさまざまですが、みなさん、1年目とは思えないほど任されていますね。

新森

そうなんですよね。もっとこう、ゆっくり育っていくイメージを勝手に持っていたんですけど(笑)。うれしいギャップでしたね。

伊藤奈々

「新しい視点で、固定概念にとらわれずに挑戦してみてほしい」って言われましたね。実際に、ある資材の価格を見直して、数百万円のコスト削減につながったこともあった。

伊藤日菜

私は「1年目を言い訳にせずに、積極的にいこう」って。部署が違っても、新人を前に出していくところはKIRINの共通項なのかもね。

入社1年目を振り返って、どんな仕事が印象に残っていますか。

伊藤日菜

メルシャンのディアブロ・クラブという新しいメールマガジンを立ち上げた事です。

※ディアブロ・クラブ:世界NO.1(IWSR 2020年スティルワイン販売量)チリワインの
「カッシェロ・デル・ディアブロ」を楽しむためのメンバーシップクラブです。
https://www.kirin.co.jp/alcohol/wine/cyt/wines/diablo/club/

安井

あれ、伊藤さんがつくったんだ!いろんな商談で活用しているよ。お客様の反応がすごくよくて。いいものをつくってくれて、ありがとうございます(笑)。

伊藤日菜

こちらこそありがとうございます(笑)。さっきの安井くんの話にもありましたが、ワインはCMを打たない分、お客様との接点をどう増やしていくかがとても大切なんです。その模索の中でメルシャンのマーケティング部門からメルマガの相談があり、私が担当することになりました。正直なところ、経験はないし知識もまだまだだし、不安しかなかった。それでも上司が「これをやり遂げたらすごく成長できるよ」と背中を押してくれて。私にとっては大きなチャレンジでしたが、初回の配信を確認できたときは感無量でした。

新森

「最初は不安しかない」っていうの、すごくよくわかる(笑)。「本麒麟」と「SPRING VALLEY 豊潤<496>」のリニューアルを担当した時の自分が、まさにその状態だったから。右も左もわからないのに、発売日は決まっている。進めるしかない。さっきも言ったように、自分が決めたレシピで物事が動いてしまう怖さもあるし。

大変なプレッシャーだったんですね。

新森

けれど、収穫も大きかったですね。まず、現場のみなさんの凄さを知ったこと。僕のレシピはあくまで設定値に過ぎなくて、仕上がりは現場のオペレーションにかかっていることがはっきりわかりました。しんどいながらも、力を合わせてモノをつくる楽しさを味わえましたね。リニューアルだったので、パッケージの担当者や品質保証室とも連携することができた。ひとつの商品を送り出すために、多くの仕事がつながっていく感覚。それを1年目で体験できたのは大きな財産だと思います。

伊藤奈々

プロジェクトではないんですが、最大効率を目指して製造計画を立て、工場の目標を達成できた時はうれしかったですね。じつはその前に、すごくくやしい思いをしたんです。いろんな条件が噛み合わなくて、全然納得のいく計画ができなくて。「あの時、こうしておけば」という後悔だらけでした。だから次は、とにかく先回りして動こうと決めたんです。需給状況を常にチェックしながら、本社と積極的に交渉したり、調達部門に原料を先に押さえてもらったり。すべてがカチッとはまって理想的な計画を実行できた時は、心から「挑戦してよかった」と思いました。

ご自身の成長も大きかったんでしょうね。

伊藤奈々

だといいんですが(笑)。いま振り返れば、最初の頃はいろいろと詰めが甘かったなと思います。失敗を重ねながらポイントがわかってきた感じですね。かなり専門的な仕事なので、やってみないとわからない。でも、失敗はこわい。そんな時に上司がかけてくれた「失敗してもいいからやってみよう」という言葉のおかげで、思い切ることができました。

安井

僕は今まさに進行中の「チリワインフェア」ですね。統一されたテーマのもとでワインを売り込んでいこうという企画で、あるスーパーマーケットチェーンに採用していただいて、全店舗で開催するために準備を進めているところです。じつは、これに取り組もうと思ったきっかけも上司の言葉でした。

どんな言葉だったんですか。

安井

1年目の秋から自分のお客様を持ったんですが、最初は目の前のことをこなすだけで精いっぱいでした。どうしても会社の方針どおりに動いてしまうというか、自分の意志が希薄だったんです。それを見ていた上司から、「安井がしてみたいことはないのか」と言われて、ハッとしました。お客様を本当に考えた時に、やるべきだと思えることは何だろう。改めて店舗の特性や売れ筋を見直して、「チリワインフェア」の提案にたどりついたんです。自分にとって、あれは本当に大きな一言でした。

挑戦のエピソードを聞いていると、人による後押しもかなり大きいですね。

伊藤日菜

KIRINの人は、本当に相手をよく見て接しているんだなと思います。それはもう、就活中からそうですね。私はKIRINの「熱意、誠意、多様性」という価値観にまず惹かれたんですが、人がまさにそれを体現している印象でした。デジタル系の職種なので面接ではスキルの話が中心になるのかと思ったら、「どんな意思とともにITを使ってきたか」「ITにどういうビジョンを持っているか」という、人となりやポテンシャルをすごく深掘りしてもらったことを覚えています。

新森

僕も技術系だから、最終面接では完全にそっちの話をする準備をしていったけど、ほとんどしなかったな。40分くらいの面接時間の大半が、熱意や多様性のエピソード。「これって好感触なのか? そうじゃないのか?」でちょっと悩んだ(笑)。

安井

KIRIN以外の会社だと、質問が決まりきっているように感じた。応募人数が多い会社だとそれも仕方ないのかなと思ったけど、KIRINはエントリーシートを読み込んだうえで、一人ひとりの内面を見てくれている。表面的ではなくて、本質を知りたいんだという面接の仕方。ただ、その時も僕はちょっとまだ疑っていたというか(笑)、面接だからそう見せているのかもしれないと、どこかで思ってた。すごいのは、入社しても印象がまったく変わらないところだよね。

伊藤奈々

うまくいかなくて落ち込んだ時に上司や先輩に相談すると、1時間かかろうが、しっかり話を聞いてもらえる。何に悩んでいるのかをこっちがうまく説明できなくても、先回りして言語化してくれる。あの時の、ちゃんとわかってもらえているんだ、私には味方がいるんだという感覚は心強かったな。

伊藤日菜

年齢の離れた上司も多いけど、第二の父、母といってもいいくらい頼ってます(笑)。

安井

経営層も距離が近いよね。社長対話会というのがあって、社長と入社1年目の社員が膝を突き合わせて話す機会がある。

伊藤日菜

緊張しない?

安井

する(笑)。でも、会社の方針について疑問に思っていることも素直にぶつけることができて、社長もそれに真摯に答えてくださって、本当に風通しがいいなと思えた。

コロナ禍の入社でしたが、それがハンデになったりはしませんでしたか?

新森

KIRINでは、はじめに対面での集合研修があったので、特に不安なくスタートする事ができました。この研修があったから同期ともより仲を深める事が出来たと思います。

伊藤奈々

工場はどちらかといえば出勤率が高くて、わからないことがあればそばにいる先輩にすぐ聞ける環境でしたね。本社は?

伊藤日菜

チームでの出社日が週1日あって、それ以外は自由。私は入社と同時に一人暮らしを始めたんだけど、リモートワークが主体だったおかげで生活リズムはつくりやすかったかな。

安井

自分がいちばん働きやすい環境を選べて、スケジュールも柔軟に決められるところがいいよね。

同期との交流はいかがですか?

伊藤日菜

新入社員研修が終わって全国に配属されたあとは、なかなか会える状況にはなりませんでしたね。

伊藤奈々

でも、同じ職種の同期とはよく話してる。事業会社が違うと仕事内容もかなり違うから、勉強になる。

新森

仕事の楽しさも悩みもリアルに話せるし、仕事だけにとどまらないつながりを築けるのがいいよね。イメージとしては「部活の仲間」が近いのかもしれない。

安井

同期の存在は大きいよ。今日はもう終わろうかなというときに同期ががんばっていると「じゃあ自分も」と思える。心からリラックスして話せるのも、やっぱり同期だから。

伊藤日菜

直接会うことはできなくても、SNSでがんばっている姿を見るだけでも元気をもらえる。みんな魅力的だし(笑)、大好きな存在です。

最後に、「KIRINに入ってよかった」と思うことを教えてください。

伊藤日菜

私は就活の時に、「ベンチャーか大手か」でけっこう迷ったんです。やっぱりチャレンジに積極的なのはベンチャーなんじゃないか、と。ところがKIRINに入社してみると、入社1年目の私でもどんどんチャレンジできた。それに、KIRINはIT系の職種であっても、ソロプレイじゃなくてチーム戦です。うまくいかないことがあれば「どうすればリカバーできるか」「失敗を次に活かすにはどうしたらいいか」とチームで話し合うことができる。急なインシデントで私がパニックになりかけても、「絶対なんとかなるから、一緒にがんばろうよ」と声をかけてくれる上司がいる。孤独を感じることなく、安心してチャレンジができるところが大好きです。

新森

上司も先輩も同期も含めて、尊敬できる人が多い。僕にとっては、そこがKIRINのいちばんかもしれません。じつは僕も伊藤さんと同じで、ベンチャーと迷った時期があったんです。どっちのほうがより成長できるんだろうと考えて、だけどはっきりした答えは出ないまま、KIRINを選んだ。そうしたら、本当にすごい人たちと出会えた。「その年次で、そこまでできるようになるんだ」「そんなに広い視野が持てるんだ」という先輩をみると、自分も速く、大きく成長できる環境にいるんだとうれしくなりますよね。もちろん、がんばらないといけないけど(笑)。

伊藤奈々

自分の関わった商品がお客様のもとへ届き、豊かさをつくっていく。そんなメーカーとしてのうれしさをさらに大きくしているのが、「熱意、誠意、多様性」というKIRINの価値観だと思うんです。KIRINで働く人は、みんなKIRINの商品が大好き。お客様のために、品質のために、熱意を注いで商品をつくっている。その姿はやっぱりかっこいいし、街でKIRINの商品を目にすると、関わった人たちの顔が自然と浮かんでくる。商品も光って見えます。

新森

僕は製造番号を確認しちゃう。「これ、自分が香味改善したやつだ」とか。苦労して生まれた商品ほど、わが子みたいで。それについ、店先のお客様も見てしまいます。「どのビールを選びますか。えっ、そっちですか……。あ、やっぱりこっちですか! ありがとうございます!」って、心の中でつぶやきながら(笑)。そういう手応えが、仕事の誇りに確実につながっている。

安井

僕が誇りを持っているのは、「お客様とWin-Winの関係を築く」という姿勢が、お題目ではなく全社に浸透しているところです。上司からの「お客様のために何をしたいか」という問いかけはそのひとつの象徴だと思います。やみくもにKIRINをプッシュするのではなく、お客様にとってベストな店頭のあり方を考え、その武器のひとつとしてKIRINの商品やキャンペーンを使っていただく。この姿勢があるからこそ、僕は「KIRINに入社してよかった」と胸を張って言えますね。