システムの
標準化を通じて、
新たな価値創造の
力を生み出す。

キリンホールディングス株式会社
デジタルICT戦略部

森永 大裕

Daisuke Morinaga
2014年入社 経営学部卒

Profile

キリンビジネスシステム株式会社への出向からキャリアをスタート。支払いシステムの保守運用を手がけたほか、チャットボットの導入などに関わる。入社6年目からキリンホールディングス株式会社のデジタルICT戦略部を兼務。情報部門の予算・戦略策定など、より大きな視野での業務を行う。入社8年目の2021年より現職。

※所属・仕事内容は取材当時

ひとつのプラットフォームで、
あらゆるデジタルキャンペーンに対応。
システムの統合に挑む。

私が所属するデジタルICT戦略部は、KIRINのICT活用における企画機能を担っています。私はDXP(デジタルエクスペリエンスプラットフォーム)チームのメンバーとして、グループ各社が行うデジタルキャンペーンの基盤となるシステム(プラットフォーム)を提供。現在は「商品を買わなくても応募できるオープンキャンペーン型」「マイレージ貯蓄型」「SNS参加型」と、キャンペーンの性質に応じて3種類のシステムを用意しています。ただ、この種類が少ないほど、運営やアップデートにかかるコストを圧縮でき、その分を新たな価値創造に充てることができる。そこで、ゆくゆくはひとつのシステムですべてのキャンペーンに対応できるよう、標準化を進めているところです。システムの開発においてもっとも注意を払うべきは「セキュリティ」です。キャンペーンによっては数十万件という個人情報を収集することもあり、1件のインシデントが甚大な影響をもたらし、お客様との信頼関係を損なうことにもつながります。デジタルの潮流を捉えるスピード感と、安全性の高さ。本来なら背反する2つの要素を両立させながら、システムの標準化に向き合っています。

何を残すか。残さないか。
さまざまな視点からシステムを捉え、全体最適を追求する。

システムの標準化は、3種類あるシステムの1つをベースとして、残りの2つから機能を移管する形で行われます。この時、すべての機能を移管しようとするとコストが膨れ上がってしまう。だからといって、絞り込みすぎるとユーザビリティの低下を招く。何を残し、何を残さないのか。お客様、業務担当、システム担当など、複数の視点から考え、見極めを進めています。また、社内の関連部署や社外のシステムベンダーと議論することも非常に大切です。立場の異なるさまざまな意見を集約したうえで、全体最適としての結論を出していく。短期間のうちに難しい判断を迫られる場面も多いですが、それを乗り越え、ベストな結論を導き出すことにやりがいを感じます。ICTの活用によって、お客様との新しい接点が生まれ、行き交う情報量も急増しています。一人ひとりのお客様に、よりマッチした価値を提供できる機会です。入社当時から抱き続けている「KIRINの商品をもっと多くのお客様に楽しんでいただきたい」という想いを形にするためにも、標準化を成功させることはもちろん、自らの手で新しい価値を生み出すことにも挑戦していきたいと思っています。

学生生活
振り返って

中高での弓道と、
大学での茶道。
2つの道を通って知った、
意思疎通の面白さ。

中学に入学した時、「よそでは経験できないことをしよう」と考えて弓道部を選択。高校卒業までの6年間にわたって打ち込みました。団体戦なのに一人ずつ射る弓道は、選手が入れ替わりながら気持ちを通わせ、高め合うように流れをつくっていく競技。こうした「意思疎通の面白さ」は、大学で始めた茶道にも通じるものがありました。お茶会に招待したお客様に、その時間と空間をどう楽しんでいただくか。相手のことを考え抜き、試行錯誤を重ねながら、主客がお互いに意思疎通を図る。お客様が目の前にいないデジタルの世界でこそ、こうした意思疎通を意識することが大切なのではないかと思います。

Interview

デジタルICT戦略

有澤 涼一

デジタルICT戦略

森永 大裕

Article

デジタル

DX推進によって変革する商品開発の裏側