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#Yorokobi Challenge
人生を共に生きる ウイスキーを添えて
ひとつのウイスキー原酒が熟成していく過程を人生の節目と重ね合わせ、同じ時を過ごしながらその味わいや変化を楽しめる新プロジェクト「人生を共に生きるウイスキー」が、
「Makuake」における最速1億円突破の記録。本プロジェクトは、「20年後、大人になった我が子との乾杯を一生忘れられないものにしたい」という思いから発案されました。プロジェクトの立ち上げを担当する事業創造室の小島亨介が、このプロジェクトにかけた思いをお話しします。

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小島 亨介
キリンビール株式会社
事業創造室
2016年入社。酒類技術研究所を経て、2019年10月から福岡工場に配属。ビールの醸造を担当する。2021年10月から事業創造室(当時:事業創造部)へ異動。現在はホームタップの事業戦略、新規獲得などを担当。
2016年入社。酒類技術研究所を経て、2019年10月から福岡工場に配属。ビールの醸造を担当する。2021年10月から事業創造室(当時:事業創造部)へ異動。現在はホームタップの事業戦略、新規獲得などを担当。
※所属は取材当時のものであり、現在の組織名と異なる場合があります。
きっかけは「これから歩む日々を何かに残したい」 という想い
きっかけは「これから歩む日々 を何かに残したい」という想い

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「自分は、本当に価値を生み出せているのだろうか?」
私は、入社後、技術職としてビール酵母の培養時間を短縮する研究などに取り組んでいました。ときには、成果がでた研究で特許を取得したり、社内で表彰されたり、技術職としてはある意味“順風満帆”だったと思います。
でもその一方で、どこかモヤモヤしたものを感じることもありました。
というのも、研究者として技術的な成果を出しても、いろいろな事情が重なって、その成果を商品として世に届ける経験をしたことがなかったのです。「自分は、本当に価値を生み出せているのだろうか?」「なぜ、研究成果を世の中にうまく届けられないのだろう」そんな思いを、心の奥にずっと抱えていました。そんな問いを抱えるなかで私は、自分に経営やマーケティングの視点が欠けているのではないかという仮説を立てました。そこで、経営大学院に通いながら、あらためて自分の経験や仕事の意味を見つめ直すことにしたのです。
そのときに痛感したのは、これまでの自分がお客さまのことを深く理解しないまま、目標達成やプロジェクトの成功を追求していたということです。技術は、それ自体では価値にならない。お客さまが求めるかたちに変換されて、初めて価値になる。そう気付かされました。 -
「父になって、はじめてわかった親の気持ち」
2021年1月、私は父になりました。初めて我が子を腕に抱いた瞬間、心の奥底から「これから歩む日々を何かに残してあげたい」という想いが湧き上がってきました。そしてそれは、ほかの親たちも同じなのではないか。そう思いました。
ちょうどそのころ、社内では新規事業のビジネスコンテストの話が持ち上がっていました。「これに応募しよう!」と思った私は、子どもをもつお客さまへのインタビューを行い、ある親御さんから「家を建て替えるとき、子どもの身長の線を記した柱だけはどうしても捨てられなくて、新しい家の一部にしてもらった」というエピソードをお伺いしました。
それをきっかけに「共に歩む日々の記録を、お酒というかたちで残せないだろうか。そしてそれを“飾っておくだけの記録”ではなく、未来で“味わえる体験”にできないか」と考えるようになりました。
こうして生まれたのが、家族で過ごすかけがえのない時間をお酒に込めて未来へと残していく「人生を共に生きるウイスキー」というサービスです。
主役はウイスキーではなく お客さまの人生だから
主役はウイスキーではなく お客さまの人生だから

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「20年という人生をウイスキーと一緒に歩んでいける」
「人生を共に生きるウイスキー」では、シングルモルト原酒を採用し、お子さんの生まれた年から20年かけて熟成させていきます。透明だった原酒が、年月とともに琥珀色に変わっていく姿は、まるで時を重ねることで深みを増していく人生のよう。
このサービスの特徴は、20年という人生をウイスキーと一緒に歩んでいけること。0年目、3年目、7年目、10年目、13年目、16年目のタイミングで、それぞれの熟成年数のウイスキー(50mL×2本)が届きます。
そして迎える20年目。自宅に届く20年熟成のウイスキー(700mL)を家族で開ける瞬間は、生涯忘れられない時間となることでしょう。
ウイスキーを収めるのは、メッセージや写真を残せる本型の箱。年を重ねるごとに本棚に少しずつ増えていくその箱たちは、やがて家族の時間が詰まった“記憶の結晶”となっていきます。
20年後、箱からウイスキーをすべて取り出し、まるでタイムカプセルを開けるように思い出を振り返る時間は、家族にとってかけがえのないものになるはずです。
もちろん、ウイスキーの熟成の過程も大きな楽しみの一つです。
「ニューポット」と呼ばれる透明の蒸留液が、熟成3年を迎えるとウイスキーらしい風味が生まれ、年月とともに香り高く変化していきます。
しかし、このサービスの主役はウイスキーではありません。主役は、あくまでもお客さまの人生です。
忘れられない乾杯を届けたくて

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「クラウドファンディングで支援者を募るところからスタート」
20年間、このプロジェクトを責任を持って続けていくには、会社としても大きな覚悟が必要です。だからこそ今回は、「オール・オア・ナッシング方式*」で、1億円(支援者1,000人)を目標にクラウドファンディングに挑戦することを決めました。
前例のない挑戦に心が折れかけたことも、悔し涙を流した夜もありましたが、応援してくださった皆さんのおかげで、ようやくこのスタートラインに立つことができました。
クラウドファンディングが達成された際には、自社サイトにて「人生を共に生きるウイスキー」のプラットフォームを立ち上げ、2026年1月を目処に正式販売を開始する予定です。
そして今回、支援してくださった皆さんは、この事業の想いに共感してくださった“同志”だと考えています。蒸溜所の特別見学会なども含めて、いろいろと交流を図っていきながら、サービスのアップデートをしていきたいと思っています。
*期間内にあらかじめ設定された⽬標⾦額を超えて初めて、プロジェクトが動き出す⽅式
